人権と優しさ
人権を守るためには人として優しくなければならないのか?ということに学生時代ずっと悩んでいたけれど、今となってはやはり人権を守るためには人は優しくなければならないのだろうと思い、人権を守ることを諦めている。
でも心無い人でも一定水準の仕事ができるようにしてくれるのが官僚制のメリットでもあると思う。
制度は事前に用意された知恵の塊であって、それに従ってさえいれば一定のレベルを超えることができるが、マニュアル人間を超えて制度の本旨を実現し、さらに発展させていくためにはやはり生身の人間の熱意が必要になってくるのだろう、というのが今の理解。
ただのマニュアル人間であっても人権にかかわる分野の仕事をしているというだけで自分は人権擁護に貢献しているのだと満足することができるか、それとも人権を左右できる最前線にいながらマニュアル人間に堕していることを恥ずかしいと思うかが価値観の分かれるところであろう。
で、自分は後者だと思うので、人権の関わる分野からは身を引いて、金を回すだけの仕事をしている。