淡々と記録するよ

数多の星々の中のこの地球にあって

設例をもとに議論することについて

現実世界における法律の解釈適用は,実際に起こった出来事としての事件を事実認定の作業によって拾い上げてそこに法律を適用するわけだが,あくまでも法律の適用対象は現実の事件である。これに対して,試験問題やロースクールの授業で使われる架空設例には、その元となる現実の事件は存在しない。

現実をいかに認識するか?というのは哲学上の大問題であるはずであり,特に刑法の勉強中などは,事が物理的(殴る蹴る刺す)なだけあってそういうことについて考えると非常に楽しいものであるが,設例に基づく議論においては,そのようなことは始めから考察対象を外されている。全くもってピント外れであるから即座にやめるべき。